日本薬学会副会頭で次期会頭に就任予定の佐々木茂貴氏(長崎国際大学薬学部教授)は、本紙の取材に応じ、「将来を担う大学院博士課程への進学者が少なく、薬学の教育や研究体制の維持が危機に瀕している」と警鐘を鳴らした。「薬業界全体で危機感を共有する必要がある」と述べ、「今後、薬学関連学会や薬学教育に関係する団体に呼びかけて、解決策を協議する場を設置したい」との考えを示した。
2020年度の薬学教育6年制課程に基礎を置く大学院博士課程進学者は231人(国公立大学55人、私立大学176人)、4年制課程に基礎を置く博士課程進学者は265人(国公立大学212人、私立大学53人)となっている。博士課程の学生は、将来の教育と研究を担う人材として重要だが、今年度の進学者は合わせて約500人しか存在しない。
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