シンポジウムの概要
オーガナイザー
杉田隆(明治薬大)
香川聡子(横浜薬大)
環境・衛生部会が編集・出版している「衛生試験法・注解」には、人の健康と健全な環境を守るための各種試験法が収載されており、時代の要請あるいは技術の進歩に伴って適宜試験法の追加・改訂を行っている。
本法における微生物検査では、その対象検体は食品や環境にわたり、また検査対象微生物も細菌、真菌、ウイルス、原虫・蠕虫と幅広い。食品については衛生管理におけるHACCP、環境検査の面ではポリオウイルスや新型コロナウイルスに対する環境水サーベイランス、自然災害を受けた家屋での微生物検査について、新たな視点から事例と共に紹介したい。
一方、これまで食品や環境検体の検査では特定の微生物種を対象としてきたが、検体中に存在する微生物を群集構造として解析し、その遷移を理解するための新しい技術も開発されてきた。
本シンポジウムでは、食品および環境検体における微生物検査研究の最前線で活躍されている先生方から、微生物検査の新たな展開について紹介していただく。
(杉田隆)