シンポジウムの概要
オーガナイザー
松沢厚(東北大院薬)
今井浩孝(北里大薬)
生体や細胞は常に様々な「ストレス」に曝されており、それらのストレスに対して適切に応答・対処することで外的・内的環境に適応し、生命機能および生体恒常性を維持している。
生体は個々のストレスに対して、それぞれ適応するための巧緻な仕組みを備えており、その破綻が疾患発症や毒性発現による生体の障害を引き起こす。従って、ストレスへの生体適応の仕組みを理解することが、「疾患の制御や治療戦略」につながると考えられる。
本シンポジウムでは、酸化ストレスや毒性化学物質で惹起されるストレス、また生体内での細胞死や脂質代謝の制御の異常で生じるストレスなど、多彩な「ストレスへの生体適応の仕組み」にフォーカスする。
これらのストレスに対して生体はどのようにして適応しているのか、最近明らかとなってきた生体適応の新たな仕組みについて、それぞれのシンポジストに紹介・解説いただき、その仕組みの制御の破綻が実際に疾患の発症や毒性発現につながるメカニズムについても議論いただく。
(松沢厚)