信州大学医学部附属病院小児科の中沢洋三教授らの研究グループは、急性骨髄性白血病と若年性骨髄単球性白血病の患者を対象に、世界初となるGM-CSF受容体を標的とするキメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法の医師主導第I/II相試験を開始したと発表した。治験製品は同院で製造し、品質管理も手がける。シーズ開発からヒト初回投与までアカデミアで行う「オールイン・ワン型創薬」モデルにより、CAR-T細胞療法の開発を加速させたい考えだ。
CAR-T細胞療法は、癌患者のT細胞を体外に取り出し、癌細胞に対する特異性と攻撃力を高める遺伝子を組み込み、体内に戻す治療法。癌免疫療法と遺伝子治療の長所を組み合わせているのが特徴で、腫瘍免疫回避機構を克服する次世代の癌治療法と考えられている。
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