小野薬品は、膝・股関節の変形性関節症を治療する薬剤「ジョイクル関節注30mg」を発売した。変形性股関節症の適応を持つ関節機能改善剤は国内で初めて。ピーク時売上高は2030年度に69億円を見込む。3月の承認取得を受け、生化学工業と販売提携を結んでいた小野薬品が販売を開始することとなった。
同剤は、生化学工業の独自の薬剤結合技術でヒアルロン酸にジクロフェナクを化学結合した薬剤。4週間に1回、膝や股の関節腔内へ投与する。週1回投与の既存薬と比べて投与間隔が長く、通院回数が少なく済むメリットがある。
既存治療では、関節の痛みを抑えるジクロフェナクの経口投与と、関節の機能を改善するヒアルロン酸の注射を併用するケースがあるため、両機能を合わせ持つ同剤への切り替えで利便性向上につながる見込み。