田辺製薬とテルモは、末梢静脈栄養に用いるアミノ酸・ビタミンB1加総合電解質液「アミグランド点滴静注用」を新発売した。製造はテルモが担当し、テルモと田辺製薬の両社で並行販売を行う。
栄養療法として、経腸栄養が困難だったり適さない場合には、中心静脈栄養(TPN)や末梢静脈栄養(PPN)が行われている。TPNは、食事と同等のエネルギーを摂取できるものの、感染症やカテーテル操作が難しい点が指摘されている。一方、PPNは投与可能なエネルギーだけでは患者の必要量に達しない場合があるが、簡便に点滴での栄養補給が可能だ。
医療現場では、患者の状態に応じた投与方法が選択されており、簡便で感染などの副作用が少ないPPNが増加している。
新製品の特徴は、[1]ビタミンB1をあらかじめ配合しているため、未混合による欠乏症(脚気、ウェルニッケ脳症など)の発現低減を期待[2]独自の容器構造「セーフゲート」を内蔵し、隔壁を開通しないと点滴できないバッグの隔壁未開通を防止する容器構造の実現――など。
薬価は、アミグランド点滴静注用(500mL)950円。