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ロート製薬は、漢方薬シリーズ「和漢箋」に「ロート小青竜湯錠」を追加し、13日から全国の薬局・薬店で新発売した。同剤は、アレルギー反応などに働き、辛い鼻水、くしゃみ・鼻づまりなどの鼻炎症状に効果を発揮する生薬エキス製剤だが、抗ヒスタミン剤などの眠くなる成分は含んでいない。服用しやすい錠剤タイプで、持ち運びにも便利な小袋(パウチ)入り。試しやすい1週間分サイズ。メーカー希望小売価格は84錠(パウチ)入りで、1680円。
同社の調査によると、花粉症対策商品では「通院しなくても体質改善できる薬」「鼻水や鼻づまりを改善する薬」などを希望する声が多かったという。小青竜湯は、身体を温めると共に、発汗作用等により水を発散させ、鼻水、鼻づまりなどを改善する働きをもつ漢方薬であり、医療現場でも鼻炎対策として最も多く適用される処方。
小青竜湯に関する最近の研究では、生体が本来持つ防御機能に作用してアレルギー反応を抑える働き、鼻づまりの原因となる鼻粘膜の血管拡張を抑制する働き、ヒスタミンなどの放出を抑える働きなどを持つことが分かってきた。
また、漢方エキス製剤は、製法によって抽出される成分が異なってくるが、「ロート小青竜湯錠」は原生薬を細かく刻むなど抽出法にもこだわり、生薬中に含まれている効果成分を、より多くエキス中に引き出すような工夫がされている。
小青竜湯錠の発売で、和漢箋シリーズは全部で8処方となる。セルフメディケーションの重要性が高まる中で、単品の多面展開だけではなく、和漢箋シリーズ全体の育成を進め、漢方薬市場の活性化を図っていく考えだ。