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【第54回日薬学術大会】分科会の見どころ・聞きどころ 薬剤耐性(AMR)と薬剤師の役割

2021年09月13日 (月)

第54回日本薬剤師会学術大会

座長
日本薬剤師会常務理事
橋場元
小倉記念病院薬剤部部長
入江利行

 抗菌薬の不適切な使用により、薬剤耐性菌が世界的に増加し、新たな抗菌薬の開発も減少していることが国際的に大きな問題となっている。日本でも、2016年4月に薬剤耐性(以下AMR)対策アクションプランが公表され、薬剤耐性菌の増加を防ぐために、[1]普及啓発・教育[2]動向調査・監視[3]感染予防・管理[4]抗微生物剤の適正使用[5]研究開発・創薬[6]国際協力――の六つの分野で目標と具体的な取り組みが示された。

 このアクションプランはワンヘルス・アプローチの視野に立ち、医療、動物、食品等の専門領域を超えた専門家のネットワークを形成することも含んでいる。その中でも、抗微生物薬の適正使用とその啓発については、AMR対策として医療に関わるすべての者が対応すべき問題である。そして、薬剤師の使命は「薬剤の適正使用の推進」であることから、この問題に対して中心的に関与すべき職種は薬剤師であるとも言える。

 本分科会では、まず、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科統合臨床感染症学分野の具芳明教授にAMR対策の基本と、薬剤師に望まれることについて講演いただく。京都薬科大学臨床薬剤疫学分野の村木優一教授にはAMR対策における保険薬局薬剤師の協働について講演いただく。九州大学病院薬剤部/グローバル感染症センターの中島貴史氏には、自施設の抗菌薬適正使用支援チーム(AST)の専従者としての活動について講演いただく。さくら薬局の大黒幸恵氏には小児に関わる薬局薬剤師として、これまでに実施したAMR啓発活動と市民対象のAMR教育活動について講演いただく。

 中津市立中津市民病院薬剤科の上ノ段友里主任には地域で取り組むAMR対策と地域住民への啓発活動について講演いただく。これらの方々の講演から、AMR対策の必要性と共に薬剤師としての役割を理解していただけると幸いである。

 (入江利行



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