第54回日本薬剤師会学術大会
座長
日本薬剤師会情報システム検討委員 会副委員長
田代浩幸
福岡県薬剤師会常務理事
竹野将行
「ICT」とは、Information and Communication Technologyの略称で、「通信技術を活用したコミュニケーション」を表す。この技術は、IT産業や通信産業だけでなく、医療の世界においても積極的な活用が求められている。医療分野における加速するICT化によって、セルフメディケーション、オンライン服薬指導、服薬管理といった薬剤師・薬局の地域医療における役割の変化と、現在進められているオンライン資格確認、電子処方箋、PHR、EHRの今後について、各々の立場より4人の方に、最新の情報を交えて講演いただく。
基調講演として、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室の三浦明内閣参事官に、薬剤師・薬局を取り巻く環境の変化と、医療ICTを活用することでわれわれ薬剤師職能にどのような変革をもたらし、また国民からどのような期待をされているか、最新の情報を交えながら講演いただく。
次に、日本薬剤師会の渡邊大記常務理事から、「データヘルス集中改革と薬局業務」と題して講演いただく。
オンライン資格確認等のシステム利用により、処方箋の電子化、処方情報や調剤情報を医療機関や薬局で共有することが可能となり、来年度に向け、加速化する医療ICTにおいて薬局では多くの情報が得られることとなる。どのように業務が変わっていくのかを見据えておく必要がありその一部を紹介していただく。
次に、厚生労働省保険局医療介護連携政策課の山下護課長から、マイナンバーカードの健康保険証利用と、保険者が構築した加入者の健康・医療情報の「私書箱」を、患者と医療者の新たな治療ツールとして活用すべく講演いただく。
最後に、保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)の竹中裕三委員長からシステムベンダの視点より今後の動向について関連事項、電子処方箋の運用を行うにあたり想定される課題等について考察していただき、最後にシンポジストの方々と討論することとしたい。
(竹野将行)