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【日本漢方生薬製剤協会】医師の8割が漢方薬を処方‐実態調査で判明

2009年2月5日 (木)

 漢方薬を現在処方している医師は83・5%に上ることが、日本漢方生薬製剤協会の調べで分かった。特に産婦人科・外科では、漢方薬を第一選択薬とする傾向が強く、不定愁訴・更年期障害など、西洋医学では治療が難しい疾患に対し、予想以上に漢方薬が使われている実態が浮かび上がった。ただ一方で、エビデンスの不十分さに加え、漢方特有の診断法による使い方の難しさも指摘されるなど、漢方薬をめぐる今後の課題も浮き彫りになった。同協会が実施した漢方薬処方実態調査で明らかになったもの。

 調査は、昨年8月5日09月12日にかけて、全国の医師を対象にインターネット調査したもの。回答数は684で、病院勤務医が70%以上を占めた。

 その結果、漢方薬の処方状況を尋ねたところ、現在処方している医師が83・5%に上った。漢方薬使用後に処方を中止した医師を含めると98・1%と、ほとんどの医師に漢方薬の処方経験があることが明らかになった。しかも、処方患者の20・2%は漢方単独処方で、予想以上に漢方薬が使われている実態が明らかになった。

 処方する際の診断法については、「西洋医学の診断」が47・8%と最も多かったが、「西洋医学診断を基本に漢方も考慮」との回答も36・1%に上り、何らかの漢方医学的診断に準じて処方が行われていることが分かった。

 治療での漢方薬の位置づけとしては、「一部の疾患で漢方薬を第一選択」との回答が52・7%と最も多く、特に産婦人科と外科で漢方薬を第一選択薬としている傾向が強かった。しかし、44・5%は「あくまでも西洋薬の補完」としており、全体的には補完的な使い方が多い。

 その理由についてみると、「西洋薬で効果がなかった症例で漢方薬が有効」との回答が56・4%と最も多く、次いで「患者の要望」が44・3%との結果で、西洋薬で十分なコントロールが得られない患者が、漢方薬を求めている実態も浮かび上がった。

 実際、漢方薬を処方する疾患上位5項目をみると、「急性上気道炎」46・8%、「便秘」37・3%、「こむらがえり」36・4%、「不定愁訴・更年期障害」35・6%、「疲労・倦怠感」25・4%で、全診療科にわたって西洋医学でコントロールが難しい疾患に処方されていた。

 一方、漢方薬を処方しない理由については、「漢方薬の使い方が難しい」が44・2%、「エビデンスが十分でない」が39・8%と多く、「治療効果が不十分」なことを理由に挙げる医師も32・7%に上った。

 今後の課題としては、「エビデンスの集積」を求める回答が62・4%と最も多かった。また、漢方薬の使い方が難しい理由に、西洋医学とは異なる特有の診断法があると見られており、14・3%の医師は「漢方の現代医学的解釈」を課題に挙げていた。

 さらに、顆粒剤がほとんどの漢方薬に対し、「剤形の工夫・開発」を求める回答が15・1%に上り、必要な剤形として「錠剤」が74・5%、「カプセル」が56・6%と、多くの医師は漢方薬の処方に当たって、より患者が服用しやすい剤形を求めていることが分かった。

 漢方薬に今後期待する役割については、「西洋薬の補助・補完」が16・8%、「西洋医学で解決できない疾患」が16・6%、全体でも「疾患によっては期待できる」との肯定的な回答が70・5%に上った。特に期待する疾患は、「不定愁訴・更年期障害・月経困難症」が13・2%と最も多く、次いで「心身症・うつ病・精神疾患」が9・4%、「認知症及び周辺症状」が7・2%と、西洋医学ではコントロールが難しい疾患が挙げられた。




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