テルモと富士製薬工業は5日、医薬品と医療機器を融合した新たな事業展開に向け、業務提携することで合意した。テルモが富士製薬の発行済み株式の5%を取得することで資本参加し、「ドラッグ&デバイス」事業を強化することが狙い。両社のノウハウを生かした中長期的な提携関係を構築したい考えだ。
テルモは、これまでプレフィルドシリンジの開発・販売等、医薬品とデバイスの融合に向け、製薬企業と協業を進めてきたが、2010年までの中期経営計画では、「ドラッグ&デバイス」を新たな事業の柱に掲げ、さらに強化する方向性を打ち出している。一方、注射剤に強い富士製薬も、中期経営計画で戦略的提携を基本方針に掲げていた。
今回の業務提携は、ドラッグ&デバイス事業を推進したいテルモと、注射剤の強みを拡大したい富士製薬の戦略が合致したもので、テルモが富士製薬の発行済み株式の5%を取得することで、資本参加することになった。
これにより、両社はプレフィルドシリンジ、注射剤のノウハウを活用した既存ビジネスでの提携を強めると同時に、中長期的には医薬品と医療機器を融合させた新たな事業展開を進めたい考え。具体的な業務提携の内容については、今後詰めていくことになる。