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【2022年年頭所感】資質向上へ研修会をより充実‐全薬協会長

2022年01月12日 (水)

全日本医薬品登録販売者協会会長 杉本雄一

杉本雄一氏

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 2021年は「薬機法等の一部を改正する法律」のうち、薬局等におけるガバナンス関係規定の施行をはじめ、非常にたくさんの薬事関係法令の公布や施行、関連通知の発出が行われた特筆すべき年でした。

 こうしたガバナンス関係規定の改正は、医薬品製造販売業等における組織的で重大な法令違反などが発生したことを背景にしています。

 関係会社では、国が承認していない工程での製造を行っていたほか、不正が発覚しないよう組織的な隠蔽を長年続けており、こうした不正を地方薬務行政の査察でも見抜けなかったとも報道されています。

 その後、地方薬務行政の査察が強化され、業界団体の自主点検も実施され、他企業での製造工程での問題が見つかり、全国で4企業の業務停止命令が出されています。

 結果として、これまでに例のない医療用医薬品の供給不足が起きています。こうした事態は、医療用医薬品の製造販売に対する社会の信頼を大きく失墜する出来事です。

 同様の製造販売段階における不正事案報道は、一般用医薬品についてもありました。もはや、およそ医薬品についての信頼を揺るがしかねない状況なのかもしれません。

 登録販売者が業務従事する職場に目を転じた場合、その業務遂行は社会からの信頼が高いレベルで確保されていることが前提となります。そのためには登録販売者が業務の遂行に当たり、コンプライアンス、ガバナンスの徹底に向けて、職能人として果たすべき役割を理解し、その役割を実際に果たすことが極めて重要です。

 昨年は非常にたくさんの薬事関係法令の公布や施行、関連通知の発出が行われましたが、とりわけ不正事案対策として行われたガバナンスに関する改正により、薬事関係規制は一層複雑になりました。

 全薬協では、薬事関係規制の周知・徹底等を通して、登録販売者がこうした社会的任務を果たせるよう公益団体としての情報発信力および支援体制の強化に邁進する所存です。

 登録販売者の外部研修との関係では、いわゆる「研修省令」の施行が4月1日に迫っています。

 全薬協では、特に登録販売者の職能に応じた最長・最適の実績を有する外部研修実施機関として、登録販売者の資質向上のための研修の専門性・客観性・公正性の確保・充実に努めてきました。本年もその一層の充実・強化を実践していきます。

お詫びと訂正

 記事初出時、「外部研修実施期間」とありましたが、正しくは「外部研修実施機関」の誤りでした。お詫びして訂正します。



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