関西医科大学は今月、枚方市のキャンパス内に光免疫医学研究所を新設した。光に反応する薬と抗体を組み合わせて癌細胞のみを狙い撃ちできる光免疫療法を開発した小林久隆氏(米国立衛生研究所・米国立癌研究所主任研究員)が所長兼特別教授に就任。第5の癌治療法になると期待されている光免疫療法の日本における中心研究拠点として、30人規模のスタッフを揃え、臨床と連携しながら基礎研究を推進する。治療効果の向上や適応する癌種の拡大を目指して研究に取り組む計画だ。
光免疫療法は、開発者の小林氏が確立したライセンスを独占的に使用できる権利を持つ楽天メディカルが実用化。2020年9月に、世界に先駆けて日本で条件付き早期承認制度のもと、「切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部癌」に対する治療として承認を取得した。現在、国内60施設以上で実施可能で、昨年12月末時点で40例に治療が行われている。
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