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「エチゼンクラゲ」を利用して関節症治療‐ベンチャー企業「海月研究所」設立

2009年04月14日 (火)

 科学技術振興機構(JST)の委託研究開発課題「クラゲ廃棄物から抽出した新規ムチン生産の企業化」に取り組んでいた理化学研究所の研究開発メンバーは、研究成果をもとに、ベンチャー企業「海月研究所」を設立した。クラゲ由来ムチンの関節症治療への応用を主軸に、当面はムチンとコラーゲンをクラゲから効率よく抽出する技術開発、商品開発を進め、起業4年目には売上高3億円を目指す。

 ベンチャー企業設立は、JSTの「独創的シーズ展開事業大学発ベンチャー創出推進」事業の一環。これまで利用価値がないとされていた「エチゼンクラゲ」や「ミズクラゲ」から、糖蛋白質「クラゲ由来ムチン」という新物質を発見、抽出に成功した。その後、東海大学医学部と協力し、ウサギを用いて関節症治療への応用研究を実施、治療効果を高める新たな方法の開発に成功した。

 治療法は、新規ムチンとヒアルロン酸を併用するもので、ヒアルロン酸単独投与に比べ、治療効果を飛躍的に改善・向上させる特徴がある。これにより、新規ムチンの医用材料としての有用性が示され、医療用途への道が開けた。

 既に新規ムチン大量生産の第一段階として、丸和油脂と協力し、年間で最大50t(クラゲ湿重量)の処理が可能なクラゲ由来ムチン・コラーゲン製造プラントを完成、事業化へのメドもつけた。今後、さらなる最適化を行い、事業化に活用する予定。

 円滑な事業化を進める上では、製造コストの低減やムチンの新規用途活用、コラーゲンなど他の有用物との同時製造も課題。そのため、海月研究所では協力会社や支援者と協調し、製造ステップの最適化を進め、医療分野のほかにも化粧品、食品などを中心に用途開発を行っていく。さらに、クラゲ廃棄物の利活用事業の実現により、環境保全の推進、クラゲによる漁業被害の撲滅、雇用創出など、社会貢献につなげていきたいとしている。

 今回の海月研究所の設立により、JSTのプレベンチャー事業および大学発ベンチャー創出推進によって設立された企業数は88社となった。




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