
薬価流通政策研究会(くすり未来塾)の武田俊彦共同代表は11日、8日にまとめた提言第7弾について本紙取材に応じ、俎上に載り始めた後発医薬品業界の再編について、薬価制度に再編を促すインセンティブを仕組むことは「重要な論点だ」と強調した。採算が厳しい製品をそのまま引き受けるのでは、受ける企業の経営、安定供給に支障が出るとして「薬価にプレミアムを載せる」仕組みを提案した。そのほか新薬のイノベーション評価策に触れ、類似薬効比較、原価計算に代わる「第三の算定方式」について、エーザイが日本で承認申請中の早期アルツハイマー病薬レカネマブを念頭に早期導入を求めた。
武田氏は、後発品について薬価を叩き、低薬価にすることで撤退し、業界再編が促されるだろうとの考えに対し、撤退は進まないどころか、優良企業の経営、安定供給にまで影響が出ていることを指摘した。業界再編の必要性は、厚生労働省の「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」の報告書骨子案でも取り上げられており、いずれ厚労省も何らかの政策対応を迫られる。後発品企業からは現状では再編してもメリットが少ないとの声も出ている。
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