富士フイルムは6月2日に、マルチスライスCTシステムの新製品「FCT iStream Plus」を富士フイルムメディカルを通じて発売する。同製品は、2023年12月に発売された「FCT iStream」の高画質の提供と検査ワークフローの効率化のコンセプトをそのままに、CT撮影時に拍動によって生じる画像のブレを低減する技術を新たに搭載。また、AI技術を活用して開発した自動化ソリューションも搭載し、検査ワークフローの効率化を実現した64列128スライスのCTシステムとなっている。4月4日に発表した。
同製品は、高画質化機能と自動化ソリューションの適用対象を拡大したモデル。心臓CT撮影時に生じる拍動による画像のブレを低減する機能Cardio StillShotと、胸部CT撮影時に体動による画像のブレを低減する機能Body StillShotにより、画像診断の精度向上をサポートする。
また、AI技術を活用して開発した機能で、寝台上の被検者の特徴点を検知し、スキャノブラム撮影開始位置に寝台を移動する自動ポジショニング機能Auto Positioningと、撮影されたスキャノグラムから撮影範囲を自動設定する機能Auto Poseを搭載している。このようなAI 技術を活用して開発した自動化ソリューションにより、検査効率の向上に寄与する。
さらに、同製品のCTコンソールに、国内外で多くの医療機関への導入実績を持つ3D画像システム「SYNAPSE VINCENT」の基本機能と臓器抽出技術を採用したことで、画像解析のスループットが向上している。また、撮影した画像を同製品のコンソールに保存すると、撮影直後からコンソールにインストールされている「SYNAPSE VINCENT Core」で画像解析できるなどの特長を有している。