富士フイルムは21日、上部消化管用細径処置スコープ「EG-840TP」に第二わん曲部を付与するアクセサリー「AttachBend」を富士フイルムメディカルを通じて発売する。
近年、消化管の早期がん治療において、内視鏡下で行われるEMR(内視鏡的粘膜切除術)やESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)といった、患者の身体的負担の少ない低侵襲治療が普及している。これらの内視鏡治療には、病変の切除や止血処理など高度な技術が要求されるため、スコープの操作性や病変へのアプローチの向上が求められている。
今回発売された製品は、「EG-840TP」に装着することで、スコープに第二わん曲部を付与するアクセサリー。
同アクセサリーを「EG-840TP」の軟部に装着し、専用操作部のレバーを押下することで、装着部を最大70°までわん曲させることができる。また、同アクセサリーの装着方向に応じて、任意の方向にわん曲させることができる。これにより、従来はスコープが届きにくかった胃噴門部や胃角部などの病変に対し、角度の調整や距離の確保がしやすくなり、「EG-840TP」による処置性能の向上が期待できる。
また、同アクセサリーを装着した場合でも、「EG-840TP」の先端径(7.9mm)は維持されるため、ESD施行時の先端部を病変部にも潜り込ませる手法も従来通り実施することができる。さらに、同アクセサリーの操作部は軽量なため、装着したまま長時間処置しても術者は負担を感じにくく、安定した処置が期待できるなどの特長を有している。