オリンパスは9日、大腸内視鏡検査時に使用する処置具「ENDOCUFF VISION(エンドカフビジョン)」を発売した。同製品は、内視鏡の先端部に装着して使用するもので、大腸粘膜のひだを広げることで内視鏡観察時の視野を確保するための処置具。安定した大腸内視鏡検査をサポートし、より効率的で質の高い手技に貢献する。製造販売元はオリンパスメディカルシステムズ。

同製品はは、もともと2020年にオリンパスが買収契約を締結した英国医療機器メーカーArc Medical Design社が開発した製品。円周上にフレキシブルアームを備えた独自のデザインにより、フレキシブルアームが大腸のひだを押さえて平らにすることで、大腸内視鏡検査時において、従来は観察の難易度が高かった箇所の視認性向上に貢献するように設計されている。
同製品の特長しては、1列8本のフレキシブルアームを搭載していること。内視鏡を挿入する際はフレキシブルアームが閉じた状態になるため、スムーズな操作が可能となる。内視鏡を引き抜く際にフレキシブルアームが広がり、大腸のひだを平らにするため、これまで見えづらかったひだの裏などの可視化が可能となった。
また、フレキシブルアームが広がり内視鏡の先端が大腸の管腔内で固定されることで、内視鏡のポジションが安定し、より安全な手技をサポートする。これにより観察、治療中に内視鏡が意図せず引き抜かれてしまうリスクが抑制できる。
同製品は、9~11日に札幌市の市教育文化会館ほかで開催される「第109回日本消化器内視鏡学会総会」に出展される。