
日本薬剤学会第40年会が5月22~24日に都内で開かれ、ラウンドテーブルでは院内製剤の市販化をめぐり官や学識経験者、臨床現場の人材が議論した。院内製剤の中で市販化が望まれる製剤は研究シーズとして医薬品開発していく意義が示される一方、直近11年間で院内製剤の市販化に成功したのはわずか4剤のみで、薬事や保険の観点から実用化のハードルが高いのが現状。アカデミアの立場からは、臨床ニーズの高い院内製剤は製薬企業に伝え市販化を検討するプロセスのみならず、医療現場とアカデミアが共に臨床製剤として創っていく体制が必要との声も出た。
院内製剤は「市販の医薬品にはないが医療上必要とされ、薬剤師が医師の求めに応じ自ら院内において調製する製剤」で、それぞれの医療機関内で全て消費されるものとされている。患者や医療従事者のニーズがあり、「使用頻度が高く多数の施設で消費されるもの」「ハイグレードな製剤技術や設備を要するもの」などについては市販化が望まれる製剤も存在する。
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