富士経済が5日に発表した抗体医薬品の国内市場予測によると、同市場の半分近くを占める癌領域では、2029年に1兆円を突破する。25年見込みでは8127億円で、約2000億円近く伸びることになる。癌領域では当面、抗体薬物複合体(ADC)など第2世代抗体医薬品や免疫チェックポイント阻害剤の伸長が続き、市場拡大を牽引すると分析している。

24年は、小野薬品の免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」が市場拡大再算定の対象となり、癌領域を中心に影響を受けた。一方で、サノフィの「デュピクセント」など近年発売された呼吸器疾患やアトピー性皮膚炎の抗体医薬品が伸長したことから、市場は微増。新薬の発売や処方浸透により25年の市場規模は1兆7166億円、前年から3.6%増を見込んだ。
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