三井化学は今月から、同社が保有するユニークな素材と精密加工技術を組み合わせた高酸素透過性を有する細胞培養ウェルプレートInnoCellを新製品として上市する。
InnoCellは、細胞培養におけるイノベーション「Innovations in Cell culture」を実現する想いを込めた、同社の細胞培養製品・サービスのブランド名。
今回、細胞培養ウェルプレートとして、非接着性の細胞やオルガノイド、スフェロイドの培養に適した非接着表面(Nタイプ)、および医薬品のスクリーニングに多用される肝細胞の培養に適したコラーゲンコート(Cタイプ)のプレートの販売を開始する。
InnoCellプレートシリーズは、体外での細胞培養において、各々の細胞に適した酸素供給を実現できる。その機能により、長期間、元気な細胞を体外で培養できるうえ、スフェロイドの内部で起こる壊死を軽減できるため、正確な医薬品のスクリーニング結果の提供に期待されている。また、これまで体外で培養が難しかった、ヒト膵がん患者由来オルガノイドの増殖性の向上により、個別化医療における患者に適した医薬品の早期提供の可能性も期待されている。
さらに、プレートへの薬剤の吸着性が低く、ガラスに匹敵する蛍光観察性能を備えている。試験に供した薬剤が正確に細胞へ作用し、細胞の構造、機能などが可視化できることも認められている。
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