フィリップス・ジャパンは1日、循環器向け超音波診断装置EPIQ/Affiniti CVx Transcend Plusシリーズを発売した。同シリーズは昨年発売されたEPIQ/Affiniti Transcendシリーズの進化版で、画質の向上とAI機能の強化によりさらに医療現場の問題解決に貢献する。
同シリーズでは、画像処理技術であるnSIGHT PlusやXRes、Image Boostなどを改善し、経胸壁・経食道心エコー用トランスジューサで画質が向上している。特にTranscendシリーズで発売された細径3D経食道トランスジューサX11-4tは基本の2Dや3D画像のみでなく、3DからのMPR断面の画質も向上している。3Dボリュームレートも従来のTranscendと比較して高くなっており、心拍数の速い小児での臨床診断にも使用できる。
また、同シリーズにはディープ・ラーニングによるAIモジュールにより、心拍とR波を検出し統合するR-Trigger技術が搭載された。R-Triggerは自動計測機能Auto Measureや、自動ストレイン解析AutoStrain LV、そして自動駆出率算出機能2D Auto EFと互換性があり心電図がないデータでの計測・解析をサポートする。また、Auto Measureは使用できる計測項目が追加され、よりルーチン検査での計測を効率化することができる。
さらに、壁運動をスコアリングするAuto SWM(Segmental Wall Motion)機能は学習データを増やし、より堅牢に機能することを目指している。
一方、近年のSHD領域での心エコー図の役割はデバイスの発展と共に高まっている。同シリーズには3D Marker機能が搭載され、3DやMPR断面にマーカーを置くことが可能となった。迅速な判断が求められる環境で、複雑な解剖の理解度を高められることが期待できる。