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地方医療の危機

2025年10月08日 (水)

◆地域医療の砦として高度医療と医療人材の育成を担ってきた国立大学病院が、医薬品・材料費の増加や人件費の上昇で固定費が限界利益を上回る状況に陥り、赤字に苦しんでいる
◆7月に開かれた国立大学病院長会議では、各地の病院長が存続の危機を訴えた。「安心して働き、暮らせる地方の生活環境の創生」などを柱とする地方創生2.0基本構想が閣議決定された翌月のことだ。ある病院長は「赤字が進み、医療者の新規雇用ができなくなりつつある。地方は医療か学校がなくなると崩壊する。地域に医療人材を派遣している大学が弱くなれば地方創生の逆が起こる」と危機感を露わにした
◆人が安心して働き暮らす上で最も大切なものは健康だ。急な病気やケガ、出産の際、身近に頼れる医療機関と医療者の存在が日々の安心を支える。医療基盤を欠く土地では生活も産業も営めない
◆年末に向けて予算編成の季節を迎える。国は地方創生の観点からも、大学病院を核とする地方医療網の存続のための抜本的対応を講じてほしい。



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