18日に第292回医療・医薬品情報研究会

2025年12月03日 (水)

東日本大震災の発生から約15 年経ちました。当時、一條武氏(バイタルネット代表取締役社長)は同社営業本部長、宮城県医薬品卸組合理事長として広域にわたりインフラが寸断、混乱したなかで、医薬品確保と流通の陣頭指揮を執りました。発災翌日の12 日には仙台市医師会に駆け付け「薬は0.6 か月分あります。すみませんが、処方は1 週間にしてシェアしてください。その間に何とかします」と約束。新潟からの流通ラインを確保し、5 日後には復旧させました。「48時間以内に必要なものは、インシュリン、ダイアライザーと透析液、生食と酸素です。とにかくこの5 つだけ最優先した後に対応しました」と振り返ります。その“動き”から宮城県医薬品卸組合は唯一、卸としてJMAT に加盟しています。

さて、この半世紀で医薬品卸の全国地図は一変しました。当初600 社以上あった医薬品卸が合併等による再編で約70 社に集約されました。バイタルネットも2001 年にサンエス、ニチエー、三栄薬品が合併して誕生しました。その一方で、全国的な大規模医薬品卸が伸張してきましたが、近年は人口減少などを背景に各地域拠点の撤退が進みつつあり、同社では他卸から共同配送を求められるなど、より一層、東日本の“地域卸”としての存在感が高まっています。同社では50 以上の自治体と健康増進や災害時の医薬品供給などを目的とした連携協定を結び、ワクチン供給や地域住民向け市民講座の開催などを通じて、地域医療、ヘルスケアの充実に努めています。その地域貢献とともに「バイタルネット硬式野球部」の存在も同社認知度向上、人材確保につながっています。

一條氏は現在、医薬品の安定供給に向け、卸連を代表して新設の厚生科学審議会「医療用医薬品迅速・安定供給部会」の委員としても活躍中ですが、改めて東日本大震災で地域卸がどう動いたのか、その実践知を振り返り、自治体など他領域との地域連携から見た、流通の未来をお話しいただきます。乞うご期待。

日時

2025年12月18日(木)15:00~17:00

会場

錦三ビル 3階 大会議室(ハイブリッド方式;東京都千代田区神田錦町3-18-3)
https://maps.app.goo.gl/rNRUMpUGmENtAELV9

演題

医薬品卸の使命と挑戦~持続可能な地域医療を支える安定供給~

講師

一條 武 氏(株式会社バイタルネット代表取締役社長)

参加費

会員(無料)、非会員(リアル、オンラインとも5,000円)、学生無料
※リアル参加を希望される非会員の皆様には、当日会場受付時に参加費を申し受けます。

出欠のご連絡

2025年12月15日(月)までに(ijouken2023@gmail.com)宛てにお願いします。
※申し込みは下記【参加フォーム】
https://forms.gle/2gxrrDM2bHmTLmd78

※リアル参加は会員優先です。
※オンライン参加希望者には、事務局より2025年12月17日にまでに参加用ZoomURLを、また非会員の方には振込口座番号も合わせてお知らせします。12月中のご入金をお願い致します。

主催

医療・医薬品情報研究会
https://www.ijouken.jp/

事務局・連絡先

学校法人 医学アカデミー 薬ゼミトータルラーニング事業部
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-18-3錦三ビル5階
専用ダイヤル 03-5577-4907
ijouken2023@gmail.com
※随時会員募集中 t.tanaka@ytl.jp



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