富士通と米国のカーネギーメロン大学はこのほど、Fujitsu-Carnegie Mellon Physical AI Research Centerを設立した。同研究センターは、フィジカルAIの機能性や拡張性を高める中核技術の研究開発を共同で推進し、その成果を社会実装するグローバルな研究拠点となることを目指していく。
フィジカルAIは、AIシステムが現実世界で動作し、人や環境と相互作用することで、製造・物流・建設・インフラ・医療などの現場における業務の自動化と最適化を推進し、生産性の向上や労働力不足への対応、安全性の確保といった社会課題の解決に貢献することが期待されている。
一方、その実現には、ロボティクスやAI、シミュレーションに加え、人とロボットの相互作用や倫理・社会受容といった複数分野にまたがる専門知識と技術の統合が必要となる。そのため、個々の分野における進歩に加え、学際的な連携の強化と研究成果の社会実装を推進する取り組みが不可欠となっている。
同研究センターは、こうした課題に対応するため、学際的な専門知識を結集し、学術界と産業界をつなぐ統合的な研究アプローチを推進する拠点として設立された。
同研究センターでは、フィジカルAI分野の学際的な性質を踏まえ、ロボティクス、AI、言語理解、人とロボットの相互作用、システム設計、社会インフラへの適用、倫理・社会受容といった多様な専門分野で、カーネギーメロン大の教授陣が共同研究に参画する。
富士通とカーネギーメロン大は、行動生成・学習、空間認識・環境理解、複数ロボットの協調制御・最適化、人とロボットの協調、シミュレーションと実世界の統合といった領域を中心に、それぞれの知見を融合した学際的なアプローチで研究開発を推進していく。
また同研究センターでは、今年2月に開設されたカーネギーメロン大のRobotics Innovation Centerを活用する。同センターは、ペンシルベニア州ピッツバーグのHazelwood Greenに位置する延床面積約1万4000平方メートルの施設で、基礎研究と商用展開をつなぐ役割を担っている。フィジカルAIを実環境で検証するための専門的な設備と共同研究スペースを活用し、実環境での検証や応用研究を加速していく。
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