
合併を決めて握手する市来氏(左)と榎戸氏
大手CROイーピーエス(厳浩社長)の子会社でCSO(コントラクト・セールス・オーガニゼーション)事業等を展開するイーピーメディカルと、独立系CSOのファーマネットワークは29日、今年10月1日に合併することを決めた。イーピーメディカルを存続会社としてファーマネットワークを吸収合併し、同日付でファーマネットワークに商号変更する。
CSO業界3位と4位の合併で、従業員数は280人(MR230人)規模となり、売上高35億円、経常利益2億円を見込んでいる。今後、業容拡大や経営の効率化、事業内容の相互補完によるサービス品質の向上、新規ビジネスの創出など、シナジーを図っていく。代表取締役会長には市来研志氏(ファーマネットワーク社長)、代表取締役社長には榎戸誠氏(イーピーメディカル社長)が就任する予定。
ファーマネットワークは、独立系CSOとして成長を続けてきた。今回の合併について、市来氏は「メーカーからは人的規模拡大、質的向上だけではなく、開発段階からのマーケティング、営業戦略を担えるパートナーとしての機能を求められており、競争激化の中で勝ち残っていくためにも、規模と資金力が必要になった」と説明した。
イーピーメディカルの榎戸氏は、合併相手にファーマネットワークを選んだ理由について、「半年くらい前から市来社長と日本のCSOのあり方を議論していくうちに、一緒になって成長していくことを決意した」と述べると共に、「合併によって、クライアントのニーズに応えられ、付加価値向上、提案力強化、満足度向上が図られると確信した。また、上場構想も含めて、社員がやりがいを持てる企業にし、新しいビジネス創出のためにも、事業規模の拡大と内容の向上が必要になる」と、合併の意義と効果を強調した。
両氏とも、「一緒になってシナジーを発揮し、川上から川下まで、トータルに支援できるCPO(コントラクト・ファーマシューティカル・オーガニゼーション)を目指したい」と抱負を述べた。
新生ファーマネットワークは、CSO事業のほか、教育研修事業、有料職業紹介業なども行う。本社は、新しく東京都中央区日本橋本町3‐7‐2に構える予定で、50人以上を収容できる研修室なども備える計画だ。合併によって同社は、イーピーエスグループでSMOのイーピーミントに次ぐ規模になる。イーピーエスは株式の45%前後を所有し、過半数の取締役を維持することで連結子会社とする。