ツルハホールディングスは、海外への拠点進出と商品の相互供給を目的に、タイの大手企業グループであるサハグループとの間で昨年10月に業務提携を行ったが、このほど同グループとの間で、ドラッグストア運営の合弁会社設立に向けた基本契約を締結した。11月に設立する合弁会社を通じ、来年5月頃にバンコク市に近いチョンブリ県シラチャ地区に、タイでのドラッグストア1号店をオープンする予定。
サハグループは、タイ国内外において化粧品、衣料品、食品、日用品、雑貨等の幅広い消費財の製造・物流・販売を行う、消費財分野におけるタイ最大規模の企業グループ。日本の大手メーカーとも多数の合弁会社を設立している。
東南アジアは日本に近いという利点がある上に、発展拡大する生産力を背景に、商品調達と販路拡大にとって大きな魅力がある。ツルハHDはその中でも、特に経済・物流面でのハブ化が進むタイに国外進出の第一歩を踏み出すこととし、サハグループと昨年10月に業務提携を行った。
今年4月には、バンコク市内に駐在員事務所を開設し、タイ国内における医薬品・化粧品・日用品等の販売動向を調査して、ドラッグストア出店の可能性を検討してきた。同時に、サハグループの販売会社を通じ、現地の小売店約600店舗へ、ツルハグループのPB商品「エムズワン」ブランドの供給(現時点では乾電池のみ)を行ってきた。さらには、日本向け商品の企画・開発も進行中。
ツルハHDでは「タイは、今後ドラッグストアを展開するのに非常に有望な市場である」と判断、本格的に海外展開するための次なるステップとして、サハグループとの共同出資による合弁会社を、バンコク市に設立することとした。資本金は1億バーツ(約2億5000万円)で、出資比率はツルハHDが51%、サハグループが49%。