水剤分注機「ミニ・アクア」新発売

「ミニ・アクア」(左)と「アクア・ロボ」
ユヤマは、1月23日に自動水剤分注装置「ミニ・アクア」を新発売した。新製品は、業界で初めて水薬調剤業務の無人・全自動化を実現した全自動水剤分注装置「アクア・ロボ」で培われた技術が応用された姉妹機。「ミニ・アクア」の登場により、各薬局における水剤の品目数や設置スペースなどのニーズに応じた機種の選別が可能となった。
「ミニ・アクア」は、2008年にユヤマが実施した「水剤調剤の現状と自動化に何を求めるか」についてのアンケート結果に基づいて開発されたもの。
病院89軒、薬局83軒の合計172軒からの回答によると、ロボット化に求める水剤の搭載品目数は10品目までで57・6%、20品目までで89・0%を占め、10品目と20品目に大別された。10品目は、薬局に限ると67・4%にも上ることが判明し、最大10品目が収容できる「ミニ・アクア」の開発に至った。
同機は、全自動化の「アクア・ロボ」に比べて、投薬瓶のセットこそ手動で行うものの、投薬瓶サイズに合わせた自動希釈調剤、水剤経路の自動洗浄など「アクア・ロボ」の遺伝子を継承。新たに要保冷薬対応、手動による希釈水注入機能、卓上設置が可能なコンパクトサイズというスペースメリットも加わり、「ローコスト」「ハイスピード」「省スペース」を実現した。
同機の主な特長は、[1]MAX10品目の水剤を収容可能[2]沈殿しやすい水剤も攪拌機能で自動分注[3]投薬瓶をセットするだけでハイスピード自動分注[4]充填時の薬品チェックで安全[5]重量による分注量チェックで安心[6]分注記録とラベルを出力――など。
分注スピードは、1剤20秒以下(30mL)で、全自動の「アクア・ロボ」の40秒よりも速い。また、投薬瓶をセットしてスタートすれば、その後は全自動の機種と同様に動くため、薬剤師は他の業務に専念できる。
なお、ユヤマが提供している調剤室の平面のレイアウトを、ブラウザ上で簡単に作成できる「調剤室Webレイアウト」の機器一覧に、「ミニ・アクア」の平面図が追加された。