アステラス製薬は、米研究子会社「アジェンシス」が、細胞免疫療法に強い米バイオ企業のベリカム・ファーマシューティカルに、前立腺幹細胞抗原(PSCA)抗体を用いたCAR-T細胞などの養子細胞療法に関する全世界を対象とした開発・商業化権を供与したと発表した。ベリカムは、アジェンシスのPSCA抗体を活用して抗原を提示させ、養子細胞療法による免疫療法で癌を治療する。ベリカムは、膵臓癌を最初の目標適応症として、2016年前半での臨床入りを目指す。
遺伝子治療では、体外でT細胞にCAR遺伝子を導入し、体内に戻して免疫を活性化させる「CAR-T」療法の開発が加速している。ただ、CAR遺伝子が導入されたT細胞が癌細胞と結合すると、T細胞が制御不能状態で活性化を示すことから、副作用が問題となっていた。
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