今回の薬機法改正の最大の意義は、薬局の機能と薬剤師の役割を明確化したことであり、薬剤師については「医師の処方箋に拠り薬剤を調合する者」と規定した130年前の「薬律」からの解放であり、画期的であるとの見解がある。
一方、薬剤師は法律で決めなければ何もしない、やらない、出来ないと思われていると忸怩たる思いで、この薬機法改正を見ている薬剤師もいる。
今回ご講演を頂く赤瀬先生も、そんな思いで今回の薬機法改正に思いを馳せている一人である。患者の為の薬局ビジョン(2015年)、調剤業務のあり方について(2019)、改正薬機公布(2019年)から2020年調剤報酬改定に至る一連の流れを見ると現在の保険薬局はあたかもプロフェッショナルオートノミー(職業人としての自己統治)が機能していないように思われているのである。今、本当に必要とされる薬局はどうあるべきなのか?今、本当に必要とされる薬剤師は何をしなければならないのか?
1990年代、病院薬剤師は調剤所や医薬品倉庫から出て現在の病棟薬剤業務実施加算の礎ともなる業務に着手し始めた。振り返ると、この時代に対物業務から対人業務へと舵を切ったのである。当初は医師や看護師に「何をしに来たの?」などと言われても頑張って病棟における対人業務を模索し実績を積み重ねてきた。その結果として2012年病棟薬剤業務実施加算(チーム医療)として評価されることとなった。
薬局薬剤師も点数を追うのではなく、取り組むべき仕事を先ず遂行し正当に評価されるようになるべきである。先達としての病院薬剤師のアドバイスをしっかりと聞いてみたらどうであろう。乞うご期待!
日時
2020年12月17日(木)15:00~17:00
会場
オンライン講演会
演題
「今、保険薬局がやらなければならないたった一つの事」
―薬剤師の矜持・美学・プロフェッショナリズムー
講師
赤瀬 朋秀 氏(日本経済大学教授)
参加費
会員(無料)、非会員:オンラインの為、会員紹介で無料、学生無料
・出欠連絡:12月14日までに、田中(t.tanaka@ytl.jp)宛てにお願いします。
・参加を申し込みされた方には12月16日にZoomのURLを送ります。
・当日の連絡先:小林真(080-2332-2946)
主催
医療・医薬品情報研究会