大正製薬ホールディングス社長 上原明
2020年より拡大している新型コロナウイルスの影響は、22年に至ってもわれわれの生活に影響を及ぼし続けています。このような中で、自助・共助・公助の考え、すなわち、自分の健康は自分のために自分で管理するというセルフメディケーション意識は、国民の間で強くなってきていると感じています。
セルフメディケーション事業においてはこの考え方を支援することが重要であると考え、生活者ニーズに基づく商品の開発や流通経路の拡大、健康食品・検査機器といった事業領域の拡大など、生活者を中心に変化していく事業環境の中で創意工夫することで対応していきたいと考えています。
医薬事業に関しては、医療技術の発展により研究・検査・治療の手法が変化していることに加え、薬価制度改革も進んでいることから、依然として厳しい事業環境が続いています。研究開発機能を強化してパイプラインの拡充を行うと共に、医療用医薬品の普及・育成を行いながら、製品の導入や自社で創製した製品の導出にも注力することで事業拡大に努めていきます。
また海外については、東南アジアと欧州の2極体制にて、日本で培ったビジネスモデルを生かして市場を開拓することで事業の拡大につなげていきます。
年頭に当たり、皆様のご健勝とご発展を祈念しまして、新年のごあいさつとさせていただきます。