◆経口コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」の薬価について高額医薬品として対応するための議論が行われている。重症化リスクがない患者を投与対象とする初のコロナ薬だけに、一般流通が始まった場合に感染者数が増大すれば売上1500億円を超える可能性がある
◆厚生労働省は収載時に複数の比較薬による薬価算定を行い、収載後は3カ月間で年間販売額を推計し、必要に応じて市場拡大再算定を実施する案を提示。財政に与える影響を最小限にしたい考えだ
◆ただゾコーバの議論は、感染症治療薬の薬価をどう取り扱うかがテーマだろう。パンデミック発生時には短期間で急激な感染者数の変動が生じ年間売上を予想しづらい。ゾコーバの有効性は「推定」であり医薬品の価値を検証できない面がある
◆薬剤耐性菌の対応など感染症領域の新薬開発は社会的な課題だ。次回の中央社会保険医療協議会部会では業界ヒアリングが行われる。製薬業界には感染症治療薬の特性を踏まえ、イノベーションが適切に評価される薬価制度を提案してほしい。
感染症治療薬の薬価をどう取り扱うか
2023年02月03日 (金)
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