◆京都大学農学研究科・村田幸作教授のグループは、自分より分子量の大きいダイオキシンを、丸のみして分解する細菌の合成に成功したと発表した
◆合成のベースになった細菌はスフィンゴモナス属で、体長の10分の1にも及ぶ大口を開いて高分子の栄養分を取り込み、体内にある4種類の酵素で分解するという特性を持つ。細菌は通常、体外に分解酵素を放出し、高分子物質を低分子に分解してから体内に取り込むが、スフィンゴモナスのようにエネルギー源を丸のみして体内で分解する細菌は、世界で初めての発見だという
◆村田教授らは、ダイオキシンを分解する細菌をスフィンゴモナスに組み込んで、同じような大口を作り、ダイオキシンの分解能力を増加させた。大きな口から大量のダイオキシンを取り込むことにより、従来の半分の時間で分解・除去できたという。また、従来なら死滅するダイオキシン濃度でも、増殖を続けた
◆今後さらに研究が進められ、重金属など有害物質の分解や、有用物質の効率的な生成を可能にする細菌の開発などが実現し、環境保全に貢献することを期待したい。
ダイオキシンを丸のみ
2006年01月23日 (月)
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