オーガナイザー
内山奈穂子(国立衛研)
杉本直樹(国立衛研)
定量NMR(quantitative NMR:qNMR)は、日本薬局方における定量用試薬や食品添加物公定書の各条などに適用されつつあり、医薬品や食品、食品添加物など様々な分野において、新しい絶対定量法として活用が広がっている。
本シンポジウムでは、qNMRがこれまでどのような経緯を経て公定規格に採用されたか概説する。また、2022年12月19日に発行されたqNMRの国際標準(ISO24583)化への道のりを紹介する。さらに、化学医薬品、バイオ医薬品、天然物医薬品等について、製薬企業の現場において、開発ステージから製造段階まで、副生成物や代謝物、分解物の定量、合成中間体や原薬の定量等、品質管理上、qNMRがどのように利用されているのか具体例を紹介する。
qNMRの実装が,定量分析のイノベーションの起点となると考えられることから、今後の展開について議論を深めたい。
(内山奈穂子)