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3年ぶり対面の協励会大会に期待

2023年06月02日 (金)

 70年を超える歴史を積み重ねてきた日本薬局協励会(協励会・佐野智会長)は、今年の年間テーマに「『協励の心、一を以て之を貫く』―地域で信頼される薬局であるために」を掲げた。

 “一を以て之を貫く”は、一貫して変わらずに道を進むことの意味で、柔軟な心と謙虚な態度を持ち、頑固一徹でなく、調和を図る気持ちがあってこそ一つのことを貫くことができるといったことだという。

 新型コロナウイルスが感染拡大した約3年間は、コロナ禍とも呼ばれ、様々な影響が各方面へ波及した。それは、協励会および協励会会員の協励薬局も例外ではなかっただろう。

 年に1度開催されてきた協励会の全国大会も、この3年間は中止やオンライン配信となり、3年続けて一堂に会す機会を得られなかった。

 コロナ禍にあって、人や物の流れ、対人のあり方が大きく変化し、新たな生活スタイルも定着した。

 こうした中、協励会が掲げた今年の年間テーマである協励の心について、佐野会長は「心と心のつながり」と表現している。

 ウェブ等を用いた会議や勉強会が増えていく中で、希薄になってしまったものではないかと危惧すると共に、協励会および協励薬局が失ってはいけない一番大切なもので、最も原点としなければいけないものという考えを強調している。

 原点に戻り、そこからスタートするという想いを込めて、今年の年間テーマに掲げられた。

 この年間テーマを大会テーマとして、10、11の両日に東京ビッグサイトで開催されるのが、協励会の第74回「東京全国大会」だ。

 今大会は、70回大会以来となるリアル会場での開催が予定されており(2日目のみハイブリッド開催)、5月18日の時点では、既に昨年(オンライン配信)を上回る1000人以上が申し込んでいる。

 久しぶりのリアル開催となる今全国大会だが、その内容は充実している。総会をはじめ、協励式ケースレポート、混合協励会、組織室セミナーおよび研究室セミナーや特別講演など、注目のプログラムが多数並んでいる。

 特に混合協励会は、初心に返って「好きな選定品ベスト3―好きな理由と販売法」をテーマに行われる。意見交換や情報交換が活発に行われる有意義な場になりそうだ。

 年に1回、全国大会で直接会って語り合う機会を参加者や関係者らは待望していたように思う。

 “一を以て之を貫く”のごとく、協励薬局ではコロナ禍でも変わることなく店頭での相談薬局としての機能を貫いてきた。

 決して短くはない約3年というコロナ禍での経験や取り組み、それら積もる話を大いに語り合って、今後の協励会および協励薬局のさらなる繁栄につなげてほしい。



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