中外製薬は5月30日、グループの中外製薬工業宇都宮工場(栃木県)内にバイオ原薬製造棟と注射剤製造棟を建設すると発表した。2施設で計564億円を投資する計画だ。バイオ原薬製造棟は、従来のバッチ方式に加え、培養槽に連続して栄養分を供給しながら抗体を回収する灌流培養の導入など連続生産機能も一部実装する。同施設が完成することで、同社の抗体原薬製造体制は、臨床開発から上市直後の初期生産まで一貫した自社供給基盤が強化され、自社創製品の上市までを加速できるとしている。
バイオ原薬製造棟は2026年10月、注射剤棟は26年3月の稼働を目指す。
新工場の建設は、同社の30年までの成長戦略で謳われている五つの改革のうちの「製薬改革」で目指す「創薬アイデアを医薬品の形にする世界水準の技術と、高いコスト競争力を兼ね備えたトップイノベーターに相応しい製薬機能の実現」に向けた取り組み。
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