薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は4月27日、抗サイトメガロウイルス化学療法剤「バリキサ」の臓器移植、悪性腫瘍の効能・効果追加など、3成分の一部変更申請を報告・了承した。いずれも薬事分科会へ報告され、1カ月以内の承認となる見通し。
一部変更となったのは、田辺三菱製薬が製造販売する「バリキサ錠450mg」。有効成分はバルガンシクロビル塩酸塩。造血幹細胞移植を含む臓器移植、悪性腫瘍におけるサイトメガロウイルス感染症の効能・効果が追加された。また用法・用量で初期治療における投与日数が削除された。承認条件として付された全例調査はそのまま継続される。
日本イーライリリーが製造販売する「アリムタ注射用100mg」は承認、「同注射用500mg」は一部変更された。有効成分はペメトレキセドナトリウム水和物。切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌の効能・効果および新用法・用量が追加されたほか、新剤形として「100mg」が加わった。
同じくバイエル薬品が製造販売する「ネクサバール錠200mg」も一部変更された。有効成分はソラフェニブトシル酸塩。切除不能な肝細胞癌の効能・効果が新たに追加された。承認条件として付された全例調査はそのまま継続される。
また、持田製薬が製造販売する「IFNβモチダ注射用100万単位、同300万単位、同600万単位」が販売中止予定のため、オーファン指定の取り消しが報告された。同剤は、亜急性硬化性全脳炎患者におけるイノシンプラノベクスとの併用による臨床症状の進展抑制に使われる薬剤。
主な用途であったC型肝炎関連の効能について、PEG‐IFN+リバビリンが治療の主流となり、使用量の減少のため、製造販売業者より販売中止予定の届け出が出されたことによるもの。同効能を持つインターフェロン剤であるスミフェロン300に代替が可能であるため、指定取り消しによる影響はないという。