TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【厚労省】3.2%増の概算要求‐健康フロンティアなど推進

2006年08月28日 (月)

 厚生労働省は25日、2007年度予算の概算要求をまとめ、公表した。一般会計の概算要求額は21兆6062億円で、06年度当初予算に比べ6645億円、3.2%の増額である。主要事項をみると、健康フロンティア戦略推進に1549億円、感染症・疾病対策の推進に2099億円、癌対策の総合的・計画的な推進に303億円などを要求した。医薬品・医療機器の関連では、経済成長戦略大綱を後押しするため、07年度は大綱に沿った政策に限って22%増までの要求が認められる「経済成長戦略推進要望事項」の一つとして、医薬品・医療機器産業の国際競争力強化を盛り込んだ。要求額は06年度予算の倍額に近い83億円である。

 一般会計要求の全体像をみると、厚労省予算の大半を占める年金・医療等の経費が20兆1623億円で、前年度当初予算に比べ5288億円の増である。厚労省は当初、自然増として7450億円の増加を見込んでいたが、7月に閣議決定されたシーリングで2200億円の削減を求められており、その具体的な削減内容は年末の予算編成時までに検討する。

 このほか、年金・医療等に係る経費を除いた義務的経費が5451億円(06年度当初予算比28億円減)、公共事業関係費が988億円(139億円減)、少子・高齢化などの政策推進に取り組む裁量的経費8000億円(1245億円増)――などとなっている。

 このうち医療関連分野をみると、▽安全・安心で質の高い医療提供体制の充実689億円(06年度当初予算に比べ52億円増)▽健康フロンティア戦略のさらなる推進1549億円(250億円増)▽感染症・疾病対策の推進2099億円(202億円増)▽安定的で持続可能な医療保険制度運営の確保8兆4159億円(2657億円増)▽癌予防・早期発見の推進51億円(6億円増)▽癌医療水準均てん化の促進と、情報収集提供体制の整備147億円(116億円増)▽癌の在宅療養・緩和ケアの充実9億円(7億円増)▽癌に関する研究の推進、及び医療技術の開発振興96億円(13億円増)――などが要求された。

 医療提供体制の充実では、小児科・産科をはじめ、急性期の医療をチームで担う拠点病院づくりが新規事業として30億円、医療事故の死因究明制度や裁判外紛争処理制度の検討にも新たに700万円、医師・薬剤師・看護師等の資質向上に104億円を計上した。

 そのほか、健康フロンティア戦略の関連では、メタボリックシンドローム対策の推進や健康寿命を伸ばすための科学技術振興に292億円、感染症・疾病対策では、新型インフルエンザ対策行動計画の着実な推進などに199億円、肝炎対策の推進に81億円を要求している。

医薬品産業などの国際競争力を強化

 一方、医薬品の関係では、医薬品等を安全性に配慮し、迅速に提供する対策の推進に117億円(2億円増)。また、医薬品・医療機器産業の国際競争力強化に83億円(37億円増)を要求、内訳は先端医療の実用化に24億円、優れた医薬品・医療機器の研究開発推進に47億円、新しく後発医薬品の使用促進等として1・1億円、治験拠点病院の整備・充実に10億円となっている。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術