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【第56回日薬学術大会】分科会の見どころ・聞きどころ へき地・過疎地における薬剤師の役割

2023年09月06日 (水)

第56回日本薬剤師会学術大会

座長
日本薬剤師会常務理事
豊見敦
和歌山県薬剤師会常務理事
小林仁

 薬剤師・薬局は、患者が必要とする医薬品を地域に過不足なく提供する責任を負っており、地域住民が薬剤師サービスを享受できる体制の整備が重要である。日本薬剤師会では政策提言において、この医薬品提供体制構築の重要性を指摘している。

 へき地への医療提供体制については、都道府県が制定する医療計画においてその体制構築に向けた施策が定められており、へき地診療所への支援や医師確保策などが策定されている。へき地の医療体制確保に当たっては医薬品の提供体制構築も重要な観点であるが、薬局/薬剤師を含めた体制が構築されている例は少ない。

 今後はオンライン診療やオンライン服薬指導も含めて、へき地に暮らす住民に対する医療サービスが継続して実施される体制の構築が求められており、へき地医療における薬剤師の役割りを同定していくことは地域医薬品提供体制の構築に向けても非常に重要な意味がある。

 元夕張市立診療所院長の森田洋之氏からは、医療経済学の立場から夕張の事例をもとに日本の医療界全体が学ぶべき点を解説していただき、地域医療における薬剤師のあるべき姿について論じていただく。

 続いて夕張市立診療所の在宅医療を中心とした医療への転換や、地域医療の方向性に関する住民も含めた合意形成に際して薬局薬剤師が果たした役割について、アインファーマシーズの小島多加志氏に詳細をご報告いただく。

 京都で“地域共生社会”と“社会的処方”をキーワードに薬局のアウトリーチ活動を展開するゆう薬局グループの船戸一晴氏からは、実践事例を通じて薬剤師がコミュニティケアに関わる有用性についてご説明いただく。

 薬学教育の観点からは、二次医療圏の医療偏在を学ぶ地域医療薬学実習について、和歌山県立医科大学薬学部教授須野学氏より発表いただき、地域医療の現場で進める教育についての認識共有を図る。

 本分科会では、この4講演を軸にへき地・過疎地における薬剤師の役割を考える。

 (豊見敦



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