第一三共の眞鍋淳会長兼CEOは20日、抗癌剤として開発中の三つの抗体薬物複合体(ADC)を対象に全世界での開発・商業化を米メルクと提携したことについて記者会見し、提携の狙いについて「より早く、より多くの患者さんにイノベーティブな薬を届けることを十分に検討した結果、最善の手段は戦略的提携と判断した」と強調した。単独で開発・商業化するよりも高い収益が得られることを想定していると説明した。
提携の経緯については、「複数の会社からオファーを受け取った。それぞれ興味の対象が違ったり、提携の内容が違ったりということがあった」と明かした。その上で、「グローバル開発力、ケイパビリティ、キャパシティ、リソース、ファイナンシャルを含めて見ていただき、われわれの(対象の三つ)製品について評価していただいた。また、第一三共の持つ製品、研究開発力について非常にリスペクトしていることが最も伝わってきた。それらを総合的に判断し、時間はかかったが、内部で十分に議論をして、最終的にメルクを選んだ」と述べ、メルクが3ADCを最大化できるパートナーとの認識を示した。
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