◆長期収載品の自己負担額を引き上げる方針が決まった。「選定療養」として後発品との価格差をどの程度にするか意見が割れている。過去にも長期収載品の負担増が議論され、いずれも反対論から実現しなかったことを考えると大きな前進とも言えるが、とにかく制度設計が複雑すぎると感じる
◆現時点で価格差を2分の1にするか4分の1にするかで議論が分かれており、患者が理解できるシンプルな制度とは言い難い。薬局の現場において、後発品に加え長期収載品の選定療養にも対応を迫られる薬剤師の混乱も予想される
◆医療保険財政の厳しさが増し、いよいよ長期収載品に手を付けざるを得ない状況になったのは理解できる。ただ、患者に選定療養の考え方を理解してもらうのは簡単ではないし、それだけのコストをかけた分の財政効果が得られるかも不透明である
◆最終的に、患者負担の割合は政治判断になると見られるが、玉虫色の決着で中途半端な制度設計となり、現場に負担だけが増えるということにならないよう求めたい。
長期品の自己負担額引き上げ
2023年12月20日 (水)
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