オーガナイザー
川岸裕幸(国立衛研)
諫田泰成(国立衛所)
超少子高齢社会のわが国では、生まれてきた生命を一つでも多く救うことが求められる。そのためには、小児用医薬品の開発・拡充が重要であり、政府が示す「骨太方針2023」でも、小児用・希少疾病用治療薬の拡充推進が述べられている。
しかし、小児用医薬品の開発では、有効性・安全性評価、製剤化、臨床試験などのプロセスにおいて、“小児という集団”であることを考慮する必要がある。従って、小児用医薬品の拡充のためには、基礎・臨床研究のさらなる推進と共に、産官学のより一層の連携が不可欠である。
本シンポジウムでは、胎児、新生児の心不全治療に向けた創薬基盤研究に加え、小児の特性を考慮した製剤設計、小児希少疾患の臨床試験の留意点について紹介する。創薬研究から臨床試験、レギュラトリーサイエンスまで一貫した最新の情報を共有することで、小児用医薬品の拡充に向けたbench-to-bedsideな研究のあり方や展望について議論したい。
(川岸裕幸)