オーガナイザー
大野彰子(国立衛研)
戸塚ゆ加里(日大薬)
医薬品や化学物質の開発には、実験動物の試験等の実施が求められており、その結果は重視されている。一方、動物愛護3Rsの観点から複数の欧米諸国では化粧品の開発において動物実験が禁止されている。このような背景から、動物実験代替法の開発と実用化が求められているが、現在汎用されているin vitro試験はいずれも単一の細胞を用いての評価系であり、生体への外挿の点で限界がある。その限界を突破するイノベーションとして、3D培養手法を用いた生体模倣システム(MPS)の開発が注目されており、より正確な評価が可能になると期待されている。
本シンポジウムでは、レギュラトリーサイエンスの観点から、組織およびiPS細胞由来のオルガノイド/スフェロイドを用いた、医薬品や化学物質の開発・安全性評価に携わる講演者に、3D培養手法を用いたMPS開発の現状について紹介していただき、同研究分野の展望について考える機会としたい。
(戸塚ゆ加里)