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製薬協の積極的な活動に期待

2009年5月8日 (金)

 最近、日本製薬工業協会の動きが活発だ。

 先月21、22日には、品質委員会、薬事委員会、医薬品評価委員会が相次いで総会を開催し、委員長らを選出すると共に、今年度の事業活動方針と重点課題などを決定した。各委員会の活動は、日本での医薬品産業の成長と信頼確保にとって、いずれも必要かつ重要なものであり、今年度も委員会の積極的な活動に期待する。

 特に、日本での大きな課題とされている未承認薬とドラッグラグの解消については、薬事委員会が種々の課題解決に向けた活動方針を明示した。国際的に比較して長いとされる日本の審査期間を短縮して、迅速に上市し患者に届けるという使命感・責任感に基づいて、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が実施する治験相談の充実、事前評価相談の課題、審査プロセスなどについて、問題点を洗い出し,PMDAに提言していくことにしている。

 また、本号に掲載している通り、今年1月に設置された「未承認薬・未承認適応問題等対応プロジェクト」が提案していた「未承認薬等開発支援センター」(仮称)の設立について、4月28日の臨時総会で承認を得た。年間3億1000万円をかけて、今後3年間で未承認薬15品目程度の開発業務に必要な資金を支援していく。

 センターの有効な業務展開によって、世界では承認されているが、日本では未承認の医薬品を、1日も早く渇望している患者に届けられることを願う。

 前日の27日には、政府が2009年度補正予算案を閣議決定した。厚生労働省関連予算は総額4兆6718億円で、そこには未承認薬の開発支援に753億円が盛り込まれている。

 総会後の会見で製薬協専務理事の川邊新氏は、「未承認薬の開発支援は、官民共同で行っていくべきだと主張してきた」と、これまでの対応を説明しつつ、今回、補正予算に未承認薬の開発支援が打ち出された動きについて、「官では開発自体を支援する方針のようだが、われわれ民では、製薬協が主体となって開発業務に必要なPMDA相談費用、申請費用などの資金を支援したり、開発業務関連の知識等の支援、承認取得までの当局との各種折衝業務を支援するというスタイルで臨んでいきたい」と述べている。

 官民共同で取り組む課題であるが、官民それぞれの役割分担が必要だということだろう。

 製薬協の総会では、3月に実施した新型インフルエンザ対策に関するアンケート結果も報告された。製薬協が08年2月に対策ガイダンスを作成してから1年間を経過したことから、各社の取り組み状況を把握するために行われたものだが、ガイドラインを作成していた企業は,23社しかなかったという結果だ。

 しかも、回答が70社中55社であり、回答しなかった事実からは、残り15社がガイドラインを作成しているとは到底考えられない。社会的使命を担っている製薬企業という認識が低いと見られても仕方あるまい。

 5月1日時点で、既にフェーズ5に突入したインフルエンザA型(N1H1)の世界的な流行に、日本の製薬企業が適切な対応を取ることができるのか注目される。自社のガイドラインも作成していない状況では心許ないと言わざるを得ないだろう。早急な対応が求められている。




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