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医薬品卸の認知度向上へ努力を

2024年06月21日 (金)

 日本医薬品卸売業連合会は5月30日の総会において、▽コンプライアンスの徹底▽持続的な安定供給確保に向けた医薬流通構造の構築▽医薬流通産業形成・DX等の推進▽安定的な医薬品供給の確保▽セルフメディケーションの推進、▽広報活動および国際交流等――に関する2024年度事業計画を報告した。

 特に、医薬品の流通改善に取り組む姿勢を明確に示すため、「持続的な安定供給確保に向けた医薬流通構造の構築」の項目を設けている。3月から適用が始まった改訂版流通改善ガイドラインへの対応では、内部的には全会員を対象にした説明会開催、パンフレット配布等でガイドラインの理解向上を図り、周知徹底に取り組むとしている。外部には、流通関係者の理解を得ながら総価交渉、未妥結・仮納入など、過去から引きずってきた商習慣の抜本的な見直しが図られるように取り組むと言及した。

 また、別枠品マスターデータベースの運用についても触れ、希望する全ての流通関係者が利用できる同データベースを適切に運用して別枠品情報を共有し、個々の医薬品の価値を踏まえた単品単価交渉の実効を高めていく方針だ。そのほか、過度な薬価差と薬価差偏在、返品問題などの課題へも取り組むとしている。

 医薬品卸はこれまで、流通の中間に位置していることから、製薬企業と医療機関・薬局、最近ではドラッグストアとの価格交渉で難しい対応を迫られていた。国民との直接的な接触もなく、自他共に認める業界における「黒子」だった。

 しかし、阪神淡路大震災、東日本大震災などの甚大な損害を被った各種災害発生時の活躍や、地下鉄サリン事件での解毒剤PAMの配送などが知られるようになり、医薬品卸の認知度も上がってきた。

 薬卸連はこれまでも「医薬卸連ガイド」を発行して、卸の役割や活動を周知してきたが、さらに医薬品卸の存在意義を周知するための広報用パンフレット「医療を支える医薬品卸―医薬品卸が担う、使命と役割」を制作した。

 一方、薬卸連の大衆薬卸協議会は総会において、同日付で「OTC医薬品卸協議会」と改称することを決定した。同協議会は17年に「セルフケア卸将来ビジョン」を策定しているが、今回の改称に合わせるように、「セルフメディケーション推進ビジョン」を発刊した。

 同ビジョンのキーワードは「セルフケア卸の連携による社会実装」で、セルフケア卸の指針、卸機能の向上、持続可能な流通体制の三つの視点からまとめられている。

 薬卸連のパンフレット、小冊子、各種出版物、OTC医薬品卸協議会の新ビジョンなど、医薬品卸の使命、役割をアピールするコンテンツは揃ってきたが、問題はいかに見てもらい、理解してもらえるかである。これまであまり得意ではなかったPR活動の行方を見守りたい。



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