日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が主催する第24回「JAPANドラッグストアショー」がきょう30日から9月1日までの3日間、東京有明の東京ビッグサイトで開催される。想定来場者数は3日間で約7万人としているが、前回の来場者数が5万8872人だった中、来場者増に向けて様々な工夫を凝らした出展ゾーンや、注目すべき多くのイベント等を企画している。
同ショーは、ドラッグストア業界が総力を挙げ、セルフメディケーションを支える様々な商品や情報・システムなどを一堂に集めた健康と美容に関する国内最大級の専門展示会。ドラッグストア、薬局・薬店、業界専門卸・商社などが多く集まり、一般生活者の最も近くでアプローチすることが可能だ。今回は、テーマに「これからの多様性のある社会に向けたドラッグストアの挑戦―自分にあったセルフメディケーションを探して」を掲げている。
多様性という観点から、現代はSDGsやLGBTQ、女性活躍など一人ひとりの生き方や働き方が多岐にわたって尊重される時代となり、ドラッグストアの新商品においてもSDGsやフェムケアなどを意識した商品が増え、これまでと違った売場づくりやエコ意識等が求められている。今回の実行委員長を務める佐藤文則氏(よどや社長)も、これらの課題に関して、「避けては通れない」との考えを強調している。
こうした中、今回も特別企画「フェムケアゾーン」を設置する。テーマを「女性の健康は社会の未来―ありのままの私へ、LoveYourOwnChoice!」に定め、女性特有のライフケアに関する商品やサービス、システムが一堂に集結。佐藤氏によると、「前回よりも商品カテゴリーが増え、バラエティに富んだ商品が並ぶ」とのことであり、前回以上に来場者の注目を集めそうだ。
また、佐藤氏は、今回の同ショーについて「家族で楽しめる場を提供したい」との思いも示している。実際に開催時期が夏に移行されてから、夏休み期間とも相まって家族連れの姿を見かけることが多くなったように思うが、JACDSによると、1日を通して滞在している一般来場者はまだ少ない傾向にある。
その課題に対応するため、キッチンカーの数を増やした「ワールドグルメフェスタ」や、一般来場者向けイベントコーナー「お祭り広場」の設置など、滞在時間を長くしてもらうための工夫を随所に凝らしていることも今回の特徴と言えよう。
今回で24回目を数える同ショー。業界関係者らの高い関心が注がれる場として定着して久しいように思う。今後はさらに一般生活者にとっても「訪れてみたい場」「家族で楽しめる場」として定着していってほしい。今回がそのきっかけだったと振り返られるようなショーとなることを期待したい。