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【医薬品市販後の安全性情報管理】ウィズウィグ

2024年09月11日 (水)

翻訳力強みに最新規制に対応‐医療機器への展開も本格化

安藤氏

安藤氏

 ウィズウィグは、翻訳企業としての翻訳力に加え、安全性情報管理業務に精通したスタッフと国内外の最新規制への対応力で差別化を図る。安藤惣吉代表取締役は、「業務の立ち上げの良さが注目されて依頼をいただくことが多い。社員教育を徹底し、お客様のニーズを満たすことを常に考えてサービスを提供している」とアピールする。今年度からは医療機器分野への展開を本格化し、注力していく構えだ。

 同社は、安全性情報の受付から当局報告、海外親会社や提携企業への報告までの一連の支援業務、またはその一部を受託する。

 年々増える安全性情報管理業務に対して、同社が業務の効率化と均質化を図り、製薬企業による適時適切な安全性情報報告を実務に精通したスタッフが下支えする。

 製薬企業が取り扱う安全性情報の増大に伴い事業は成長しているが、それは製薬企業にとっては課題が年々大きくなってきていることを意味する。

 安藤氏は、「お客様が抱える課題について話し合い、困りごとにアドバイスをし、効率化できるように支援していく」と説明する。

 グローバル化が進むにつれ、同社の翻訳力、最新規制への対応力という特徴が生きる。今年度からは医療機器分野の支援も本格化した。これらはスタッフに対する徹底した社内教育があってこそ、である。

 同社が安全性情報翻訳業務を開始したのは1998年、安全性情報管理業務支援を開始したのは2005年と、20年前後の実績を重ねている。国内外の有害事象情報の共有を図るCIOMS(国際医学団体協議会)レポートの翻訳を受託したことがきっかけだった。

 CIOMSは、世界保健機関(WHO)などによって設立された組織で、海外ではCIOMSが定めた有害事象報告書の書式が一般的に使用される。

 同社は、国内で発生した安全性情報を英訳して海外に報告する同レポートを作成すると共に、海外で報告された同レポートを和訳して当局へ報告するための様式作成に携わった。

 その業務を通じて、翻訳力のみならず、CIOMSレポートを読み込む能力、安全性情報の背景や評価、報告様式に関する知識、さらには安全性情報データベースの取り扱いへの理解を深めた。

 また、安全性情報管理業務には評価案の作成など別の能力も必要になる。そこで同社は、対応できる社員を自ら育成した。医学的な判断が要求される部分は、外部に医師のサポート連携を構築し対応した。お客様の要望を確認しながら、応需体制を整えてきた。安全性情報入力支援プログラムの開発も試み、当局報告様式作成支援プログラム、進捗管理ツールを開発した。

 現在は、MRやコールセンターなどから届く安全性情報の受付、報告内容の問い合わせ(クエリー作成)、評価案も含めた安全性情報データベースへの入力および当局報告、海外親会社・提携企業への報告、文献情報の調査など、安全性情報管理業務をフルで支援できる体制にある。

 さらにプロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー制を敷くことで、業務の質の確保、情報の共有を継続可能にする体制も評価されている。

 安藤氏は、「安全性の面で取り扱いが難しい薬が増えている。そこは担当者に対し薬だけでなく、最新の規制を含めた教育をしっかり行い、対応している。何より、安全性情報を読み込み、起きた事象に気付ける能力を養っている。論文の一次スクリーニング・評価にも業務を広げ、専門家集団によるワンストップサービス体制を進化させていきたい」と抱負を語る。

ウィズウィグ
https://www.wysiwyg.co.jp/service/safety/



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