薬剤師への教育によって子宮頸癌(HPV)とHPVワクチンに関する知識やワクチンの推奨意欲が向上する効果が得られることが、星薬科大学実務教育研究部門の湧井宣行准教授の研究で明らかになった。ランダム化二重盲検並行群間比較試験の結果、薬剤師への教育の実施から28日経過後もワクチンに関する知識や推奨する意欲が持続することが確認された。HPVワクチンに関する正しい情報提供による接種勧奨が求められる中、湧井氏は「薬剤師の有益性を示す重要な示唆だ。薬局薬剤師の役割を広く発信し、接種への関与が臨床的にも重要であることを科学的根拠と共に示していくことが必要」と話している。
HPVワクチンをめぐっては、市町村による積極的勧奨の差し控え期間中に接種機会を逃した女性を対象にキャッチアップ接種が行われており、薬剤師会の事業としても、薬局での啓発ポスター掲示や学校薬剤師による情報提供などが行われている。
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