メディフォードは13日、コニカミノルタが開発した定量イメージング技術「QuantiCell」に関する販売パートナー契約を締結したと発表した。この技術は、評価・分析法が複雑化する医薬品開発における課題を解決し、日本の創薬力強化への貢献が期待されている。
同技術は、コニカミノルタが独自に開発した高輝度蛍光粒子「PID」(Phospher Integrated Dots)を用い、病理標本切片から細胞内外に発現している標的蛋白質や標的蛋白質に結合している薬剤を、高感度に検出する受託サービス。従来の技術では困難だった標的の高感度定量化を可能とし、精密画像解析を駆使した局在解析等によって、薬剤作用機序の科学的エビデンスを高める付加的情報の提供を可能とする。
PIDは均一な粒子径、蛍光色素や量子ドットよりも高い輝度、励起光照射下での高い安定性といった特徴があるため、従来法では達成できない高感度・定量的な解析を実現している。免疫染色の手法としては、特別な試薬や抗体は必要とせず、従来法と同様のプロセスで行える。
染色された検体から明視野画像と蛍光画像を取得し、独自のアルゴリズムを用いて解析することで定量評価を可能としている。明視野画像ではAI等による画像処理を行うことで、関心領域(細胞種、細胞核等)の抽出のほか、細胞数や面積等を測定する。蛍光画像では輝点の蛍光強度から標的蛋白の量を粒子数として算出する。
メディフォードは、今回の販売パートナー契約を通じ、同社の高度な病理技術や各種医薬品分析技術と融合させることで、より充実した非臨床試験や臨床治験の分析・試験パッケージの提案を行っていく。
「医療機器・化粧品」の記事に関するご意見・お問合せは下記へ。
担当者:河辺
E-mail:kawabe_s@yakuji.co.jp
TEL:03-3866-8499