資生堂はこのほど、独自の「肌内外3D弾性イメージング技術」を応用して真皮上部に位置する乳頭層を「繊細なやわらかさを持った状態」に保つことがシワの予防に寄与することを明らかにし、レチノールにその機能があることを発見した。
シワは、紫外線などの外的要因だけでなく、表情をつくる時に肌内で生まれるメカニカルストレスも原因になってつくられる。メカニカルストレスが真皮へ伝わるとコラーゲンは分解され、深いシワの発生につながっていく。
同社は、やわらかい乳頭層にはメカニカルストレスを吸収し、真皮に伝わることを防ぐ機能があることを明らかにした。また、やわらかい乳頭層ではI型、III型、V型のコラーゲンが豊富に保たれ、それぞれが相互に結びついて繊細な繊維を形成していることに着目し、これら3種のコラーゲンすべての産生を促す薬剤を探索した。
その結果、レチノールにその効果を確認。3種のコラーゲンは加齢で減ってしまうが、レチノールを適用することで未来のシワ予防につながる可能性が示唆された。
今回の研究成果は、既に定着したシワ改善に留まらず、未来のシワ予防をも可能とする新たなスキンケアのアプローチにつながる知見。今回の知見を、安心・安全かつ高性能なアンチエイジングスキンケアの開発設計に活用していく。
「医療機器・化粧品」の記事に関するご意見・お問合せは下記へ。
担当者:河辺
E-mail:kawabe_s@yakuji.co.jp
TEL:03-3866-8499